サイエンス

PC がクリエイターや科学者の夢を現実に

ここに登場するファッション・デザイナー、作曲家、アーティスト、そして 2 人の生体工学の技術者には共通点があります。それは、PC を使って、産業界を変革する驚くべきイノベーションを生み出していることです。

学生や職業人が、信頼できるノートブック PC を片手に 1 日を過ごすのは珍しいことではありません。しかし、常に将来を見つめている夢想家たちもまた、ファッション、音楽、視覚芸術 (視覚によって認識できるような作品を制作する表現形式)、および医学の将来を形作るために、最新の PC に頼っています。

異なる分野で活躍する 5 人は、新しい領域を探索し、新境地を開き、現状を刷新しています。例えば、ファッション・デザイナーのサビーン・セイモア氏は、コンピューターを使って、人に超人的な印象を与える未来のウェアラブル・テクノロジーをデザインしています。一方、クラシックの作曲家であるリーナ・エスメイル氏は、コンピューターを使って、新世代のリスナーの共感を呼ぶ音楽を創り出しています。こうしたイノベーションを推し進める力と新しい PC テクノロジーの支援により、彼らは新しい作品を生み出したり、問題の解決策を見出しているのです。Dell、HP、インテル、Lenovo は    最近のキャンペーンでこのことを称賛しています。

インテルの最高マーケティング責任者、スティーブ・ファンドは PC Magazine でこう語っています。「PC カテゴリーでは前例がないような重要なイノベーションについて、この 5 人の刺激的な夢想家たちと一緒に、私たちのストーリーをお伝えしないわけにはいきません」

  • ファッション・デザイナー

ニューヨーク市を活動拠点とするファッション・デザイナーであり、著作家兼 Moondial エージェンシーのオーナーでもあるサビーン・セイモア氏。彼女によると、ウェアラブル・テクノロジーには実用面での問題があるそうです。人は、重さを感じたり尻込みしたりすることなく、デバイスや情報に常にアクセスできる必要があります。

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そこでセイモア氏は、着用者に接続できるようにしたスタイリッシュで軽量の衣服を制作しようと試みました。その結果、「真にシームレスな世界初のウェアラブル・テクノロジー」と称される SoftSpot を生み出したのです。SoftSpot は、普段着にさりげなく取り付けられるセンサーを接続した布地のパッチです。

「スノーボードで完璧なラインを描きながら、同時にクライアントに電子メールを送信できるとしたらどうでしょうか。私にとっては、ものすごくクールで、生き方が一変してしまいそうです。私たちの目標は、人々を超人に変身させるためのツールを作ることです」とセイモア氏。

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この非常に高い目標を達成するのに必要となる技術的な計算を実行するため、セイモア氏は処理内容に応じてカスタマイズ可能な強力なデバイスを使用しています。

「特定のタスクを行うには PC に頼らざるをえません。ほかでは実行できないプラットフォームで作業できるからです」と語る彼女は、自身の製品はさまざまな機器と連動する必要があるとして、さらにこう説明します。

「私たちのテクノロジーは非依存型であることが重要です。つまり、私たちの製品は小規模なニッチ市場向けではなく、全世界にお届けるできるものだということです」

セイモア氏が PC を利用してウェアラブルの世界にどのように影響を与えているか、その詳細については、こちらをご覧ください。

  • 作曲家

リーナ・エスメイル氏は、クラシック音楽のイメージチェンジを目指しています。クラシック音楽は一般的に、一部の教養ある人たちが好むものと思われがちですが、ジュリアード音楽院とエール大学で学んだ 32 歳のこの作曲家は、クラシック音楽をすべての人、特に若者にとって魅力のあるものにしたいと考えています。

「私は、クラシック音楽をできる限り現実的なものにするという革命の一端を担っているような気がします。クラシック音楽には、本当に深くて素晴らしい感動が詰まっています。耳を傾けることで感情が豊かになります。そんなクラシック音楽を聴きたいすべての人に、聴くチャンスを与えられるようにする必要があると思うのです」

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エスメイル氏は、自分のバックグラウンドを音符の一つひとつに注ぎ、自分の作品を感情で満たします。このインド系米国人女性は、周りのプロフェッショナルな同僚の中ではいつでも少数派です。当初、彼女は私生活のこのような側面を仕事とは切り離そうとしていましたが、最終的には自分自身のすべてを受け入ることにしました。

「私の音楽は私が何者なのかを反映したものです。

しばらくの間、私には外面的な米国人の生活と内面的なインド人の生活がありました。これは実に素晴らしいことで、自分の個性にたくさんの異なる要素をもたらしてくれました。しかし、何かに関与できない位置にいると疎外感を感じてしまうのです。私は、一方の自分をもう一方の自分に説明できるのだと考えることにしました」

その結果生まれたのが彼女自身の言語でした。幅広い聴衆を結び付ける、2 つの音楽スタイルが融合した言語です。

今年のケンブリッジ・ホールでのデビューを心待ちにしているエスメイル氏は、ストリート交響楽団とともに生活を営んでおり、主にホームレスや収監されている人たちのために曲を書いています。

「これが、私の作品を活かす最良の方法の 1 つなのです」とエスメイル氏。

作品を生み出すために、最新の PC を活用するという彼女。その PC は、曲のアイデアを譜面に起こし、編集し、録音するだけに留まりません。Skype を使って学生を教えることも可能にしています。

「私はいつでも、私や、私の美学、表現方法、信条に挑戦してくる学生を待っています」と言うエスメイル氏。

彼女がクラシック音楽の体験を変えるために、どのようにテクノロジーを活用しているか、その詳細については、こちらの映像をご覧ください。

  • アーティスト

ラケル・ロッシン氏の視覚芸術は、仮想の世界に入り込んでいます。28 歳の画家兼マルチメディア・マニピュレーター兼インストール・デザイナーである彼女は、最近開催したある展示会で、VR (仮想現実) ゴーグルを組み合わせて、瞬く間に砕け散る絵と分解される空間の体験を観衆に提供しました。

魅了された人もいれば、落ち着かない気分になった人もいたようです。

「仮想現実を受け入れることに葛藤が生じるのは、ほかの人たちの目の前で、催眠状態や夢うつつの状態、または幻覚誘発剤を使用しているような状態に陥るようなものだからです」と、ロッシン氏は説明します。「視聴者は自分にこう問いかけます。私はどの程度まで仮想現実の世界を受け入れようとしているのだろうかと。

抵抗がなく、仮想現実と積極的に触れ合おうとする人もいる一方、現実の世界に強く縛られている人もいます。私は、確実に前者のタイプでしたね」

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少女時代は、重たいタワー PC を引きずって LAN パーティーに出かけ、特殊部隊とテロリストとの戦いをテーマにした対戦型の FPS ゲーム「カウンターストライク」で初心者たちを圧倒していた彼女にとって、仮想と美術の融合はごく自然な組み合わせです。

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最近、ロッシン氏は、PC の助けを借りて、カスタムデザインの仮想芸術のインスタレーション (室内や 屋外などに立体作品を設置し、空間全体を 1 つの作品として体験させる表現方法) を作成しています。彼女の初期の作品の 1 つは、ジェスチャーや動作を検知するテクノロジーを開発しようと試みたもので、これは Microsoft の Kinect 登場以前のことでした。

「私は、どうやって自分の絵を映し出し、人が通り過ぎるとき、それらの絵をどうやって息づかせればいいのだろうと試行錯誤していました。結局、非常に単純なアニメーションに Web カメラを使い始めました。そして、映し出した絵の裏側からバックライトを当てました」

と語るロッシン氏にとって、創造的な思考はテクノロジーの進化を促す強力な力になります。

「それがテクノロジーの良いところです。時代精神 (ある時代の動向を表す全体的な精神傾向) を具現化してくれます」

ロッシン氏の革新的な仮想アート・プロジェクトの詳細については、こちらをご覧ください。

  • 生体工学の技術者

BioBots 社のチームは、不必要な死を防ぎ、人間の寿命を延ばすのに役立ちたいと願っています。同社のデスクトップ 3D バイオプリンター BioBots のおかげで、研究者たちはコラーゲン誘導体を使って組織をプリントすることができます。

BioBots の共同創設者であり最高技術責任者でもあるリッキー・ソロザノ氏は、こう説明します。
「分かりやすく言うと、BioBots で硬組織と軟組織の両方を作ることができるのです。硬組織とは軟骨と骨、軟組織は肺や肝臓、心臓です」

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あまりに SF じみていて信じがたいという人も、考え直してください。BioBots 社のチームが人間の耳をプリントしたときは全国ニュースになり、South by Southwest (毎年 3 月にテキサス州オースティーンで開かれる、音楽祭、映画祭、インタラクティブ・フェスティバルなどを組み合わせた大規模イベント) において、「Most Innovative」賞を受賞しました。

「この耳は素晴らしいですよ。誰もが他人の耳を見ることができるのですからね。実際に顔から取り外して見せると、ものすごいインパクトです。耳は非常に複雑な形状をしています」とソロザノ氏。

スキルを持ったアーティストなら、通常は硬組織を使って人工の耳をデザインし、製作するでしょう。それを考えると、BioBots の技巧には感嘆するしかありません。

「これでまた、3D プリンターの価値が証明されることになります。なぜなら、BioBots でこうした非常に複雑な形状を作成することができるからです」と語るソロザノ氏はこう続けます。

「BioBots の開発には、さまざまなアプリケーションとオープンソース・ソフトウェアが必要です。

最初に私たちが使用したアプリケーションの 1 つが Repetier-Host で、これは PC 上のほうがうまく動作します」

また、「私たちは PC を使用する必要がありました。なぜなら、BioBots の開発に必要なオープンソース・ソフトウェアはすべて PC 上で動作するものだったからです。このことは、私たちにとっては極めて重要でした。おかげで、限られたリソースで BioBots のプロトタイプを作成できたのです」と説明。

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さらにオープンソース・コミュニティーに参加することで、BioBots 社のチームは、ツールをカスタマイズし、コスト効率に優れた方法でアイデアをテストできるようになりました。現在、BioBot 1 プリンターの価格は 1 万ドル (約 118 万円) ですが、チームは、将来的には誰もが使用できるマシンにしたいと考えています。

この目標達成に役立つように、BioBots 社は BioBot Beta プリンターを世界中の 50 もの大学や教育機関に贈りました。このことは、今度 BioBots を改善していく上での手助けとなるでしょう。

「私たちは、彼らのフィードバックを得られるようにパートナーシップを結びました。彼らの力を借りて、3D バイオ・ファブリケーションと 3D ピクチャーの作成を次のレベルまで高めることができるでしょう」

ソロザノ氏と共同創設者のカブレラ氏がどのように健康・医薬品業界の将来を変えようとしているのか、その詳細については、こちらをお読みください。

 

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