ファッション

蜘蛛のような形状の「スマートドレス」

Ken Kaplan Executive Editor, iQ by Intel

インテル® Edison モジュールを搭載したスマート・スパイダー・ドレス: ファッションにロボット工学とウェアラブル・テクノロジーを融合することで、着る人の感情を表現し、パーソナル・スペースを守ります。

パンチの効いたスマートなカクテルドレスに、自己防衛機能を搭載しました。

実験的なデザイナー、アヌック・ウィップレヒトの最新のスパイダー・ドレスは、美と刺激を大胆に融合しています。

このゾッとするほど魅力的なコスチュームは、ロボット工学、ウェアラブル・テクノロジー、ファッションが融合したときに何が起きるかを追求した彼女の最新作です。 このドレスは、米国ネバダ州ラスベガスで開始された 2015 年国際コンシューマー・エレクトロニクス・ショーで一般公開されました。

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オランダ人デザイナーの彼女は、脳波をモニタリングする Synapse ドレスや、Smoke DressIntimacy 2.0、3D プリントによる Cirque du Soleil、スーパーボウル 2011 でブラック・アイド・ピーズのライブ・パフォーマンスに使用された Fergie wore ドレスなどの作品で知られています。

彼女は昨年秋にインテルを訪れ、リストバンド型やアイウェア型の先を行くウェアラブル・テクノロジーのイノベーション・プロジェクトに参加しました。 社会通念を覆すユニークなスパイダー・

ドレスの「大胆不敵なデザイナー」と自らを称する彼女は、Studio Palermo のアーキテクトであるフィリップ・H・ウィックとインテルのニュー・デバイス・グループとともに開発を進め、昨年 12 月に新たなデザインを発表しました。

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「美しいドレスやキュートなスカートを超越した、ファッションとテクノロジーの融合です。 ファッションを刺激的に見せることがテーマであり、見る人に疑問を投げかけて感情を共有してもらうことが狙いです」

この最新作は 3D プリントを用いた実験的なドレスで、えりの部分をロボット・スパイダーの脚が飾っています。

それは強烈な美であり、魅惑的で、刺激的であり、威圧的でもあります。 脚部は常に動いており、あらかじめプログラムされた社会通念やその侵害に基づき、リアルタイムのバイオメトリクスに反応します。

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「スパイダー・ドレスは、身体と外界をつなぐインターフェイスです」とウィップレヒトは語ります。 「テクノロジーと衣服を相互作用の媒体として使用します」

スパイダー・ドレスを飾るアニマトロニックな蜘蛛の脚は、パーソナル・スペースが侵害されると直ちに察知します。 脚はコンピューターとセンサー・テクノロジーで自律動作しますが、その動きには着ている人の感情や欲求が反映されます。

「メカニカルな蜘蛛の脚は、着用者の肩の上にあり、着用者と同じ視角で動きます。感情を読み取り、それを動きに反映するのです」と彼女は説明します。

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システムは無線バイオメトリック信号を使用することで、身体のストレスレベルに基づいて推測を行います。 動作モードは 12 パターンあります。 ウィップレヒトは、この動作を身体と心の共同制御の興味深い相互作用だとしています。

「他者に急接近されると、システムはテリトリー攻撃モードで反応します」と彼女は述べます。 「しかし、友好性と共生性をもって慎重にドレスに接近すれば、「ダンス」のようにドレスが反応し、安全に近づくことができます」

彼女はこのドレスについて、人間の相互作用を深く追求した、これまでで最も複雑な作品だと述べています。

ドレスは彼女の反抗心も表しています。

「このドレスでは、自律動作するウェアラブル作品に見られる従順性を排除し、パワーと『心理的なスリル』を与えることを目指しました」と彼女は説明します。

「あらゆる行動に服従して同意するシステムから何を学べるでしょうか?」と彼女は挑戦的に問いかけます。

「エレクトロニック・ファッションでは、たいてい音と光に終始します。 私は、着用者と共生するインテリジェントなファッションを目指し、それを極端な形で表現することで、周囲の世界との新たな関わり方を提案したいと考えています」

ドレスに組み込まれているインテル® Edison モジュールは、コンピューティング・インテリジェンスをもたらします。 ウィップレヒトは、最初は外部センサーを使って動作を測定していましたが、ドレスにインテル® Edison モジュールを組み込むことで、すべての着用者のデータを保存して測定できるようになったと述べています。

「インテル® Edison テクノロジーにより、『2013 年のオリジナル・プロトタイプ』デザインをアップグレードして完成度を高めることができました。すべてを 3D プリントで製作し、メカトロニクスを導入して、センシング機能を強化しました」と説明します。

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モノに対してコンピューティング、コミュニケーション、インターネット・アクセスをもたらす最新のマイクロプロセッサー、マイクロコントローラーやその他のモジュールは、小型化が進み、わずかな電力で稼動するようになっています。 彼女はこうしたテクノロジーによって、コンピューティングを応用・活用できる場面とシチュエーションを新たに模索できると述べています。

「複雑な信号を素早く計算し、必要に応じて結果を保存して、ワイヤレスでディスプレイと相互接続し、より高度かつインテリジェントな方法で一度に入力データを把握できるデザインを生み出せるようになりました」

クールで目新しいテクノロジーはいくらでもありますが、彼女が使用したモジュールはスパイダー・ドレスに生命を吹き込む「心臓の鼓動」になったのです。 このモジュールは、すべてを遅延なく流れるように導いて制御する中枢として機能します。

「機械の反応が 2、3 秒遅れるだけで、メッセージ性は弱くなります」

ウィップレヒトはロボット工学に常に関心を持っていました。適応型の動作を利用することで、ただ側にいる別個の存在ではなく、自分の一部となるロボットを生み出すことができると述べています。

インテルのニュー・デバイス・グループでエクスペリエンス・エンジニアを務めるトッド・ハープルによれば、ウィップレヒトはテクノロジーによってパーソナル・データを興味深く活用する手段を得たということです。

「Synapse ドレスは、脳の活動を示す脳波 (EEG) と心拍数をリアルタイムで測定していましたが、スパイダー・ドレスは近接性と呼吸を使用します」とハープルは語ります。 「呼吸の荒さや落ち着きに合わせて、ほぼ瞬時に異なる反応を示します」

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身体の限界を把握することで、ドレスは着用者が気付く前にストレスレベルの上昇を察知します。

「着用者の代わりに動作するインターフェイスとして機能するとともに、社会研究や環境心理学によってプログラムされた理論とデータに基づく独自の解釈も考慮します」とウィップリヒトは説明します。

彼女は、こうした機械が使用者の状態を確認したり、指示を与えることで、健康上のメリットも期待できると考えています。例えば、バイタルサインが心臓発作レベルに達する前に、使用者に腰を下ろすように警告することができます。

「社会におけるテクノロジーの位置付け、あるいはその効果は、ますます私たちに身近なものになります」とウィップレヒトは述べています。また、テクノロジーは画面なしでもインタラクティブな効果を発揮できると指摘しています。 「テクノロジーが人に近づく中で、私たちはテクノロジーとの関係を見直し、新たな関係を構築する必要があります」

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デザインの詳細

ドレスのショルダープレートは、9 つの角度で自由に動きます。

動作は 20 個のサーボで制御されます。

近接センサーにより、身体の周囲の最大約 7 メートルを測定します。

内蔵の呼吸センサーは肌に密着し、プログラムされた動作を「フレンドリー・ファイヤー」モードに設定します。

ドレスはデジタル環境でデザインされ、レーザー粉末焼結法で 3D プリントされました。

素材は 100% ホワイトナイロンで、複雑な形状のプリントには 60 時間以上かかっています。

40 個のパーツをネジ留めするか、はめ込んで作られています。

 

 

 

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