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STEM 分野の未来は、ウェアラブル世代の少女たちの手に

Cassidee Moser Freelance writer, Kill Screen Twitter

フレンドシップ・ブレスレット (友情の証として交換するブレスレット) もデジタルの時代。少女たちは Jewelbots でプログラミングを楽しむうちに、ウェアラブル・テクノロジーの世界に引き込まれていきます。

プログラミングの女王として知られるグレース・ホッパー氏のみならず、イノベーション・エンジニアファッション・ブランドの CEOミュージシャンなど、STEM (科学、テクノロジー、工学、数学) 分野を足がかりに成功し、少女たちから目標とされるようになった女性が増え続けています。

たくさんのお手本を見ることも大切ですが、iPhone 時代のフレンドシップ・ブレスレットとも言えるブレスレット型プログラミング学習ツールを開発した Jewelbots 社の設立者たちは、「幼少期に、鬼ごっこをするのと同じ感覚で STEM 分野の体験を楽しんだ人が、次世代の女性リーダーや発明者になる」と考えています。

「子どもは楽しいことが大好きです。それが仕事ですからね」と、Jewelbots 社の共同設立者、ブルック・モアランド氏は語ります。

女の子向けのウェアラブル・デバイスとして開発された Jewelbots にはマイクロコントローラーの Arduino Gemma が搭載されており、自分でプログラミングできるように設計されています。ハードウェアの扱い方とソフトウェアのプログラミングを学べば、自分の腕時計をカスタマイズできるのです。

「そのおもしろさに気づくのが早いほど、夢中になる時期も早くなります」とモアランド氏。

少女たちが実際にテクノロジーを手にして遊び、その世界に夢中になれば、これまで男性中心だった分野で活躍する女性が増えるかもしれません。また、モアランド氏や Jewelbots 社のもう 1 人の共同設立者、サラ・チップス氏のように、STEM 関連のビジネスを起業する女性も増えるでしょう。

モアランド氏とチップス氏は、Jewelbots が、新しいビデオゲームのプログラミングやコンピューター・サイエンスの研究などの道に進むきっかけになればと考えています。デジタル・ブレスレットをプログラミングすることが、テクノロジーやビジネスリーダーになるための好奇心と潜在能力を刺激します。

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開発者でもあるチップス氏は、非営利団体 Girl Develop It の共同設立者でもあります。チップス氏が、若い女性の能力を向上させることの重要性に初めて気づいたのは、IT を専門とするフラティロン・スクールでソフトウェアのプログラミングを教えているときでした。特に熱心なのが、女子学生だったと言います。しかも、それまではソフトウェアで何ができるのか、全く知らなかったような女性たちです。

AlleyWatch のインタビューでチップス氏は、「多様性は優れた製品を生み出す重要な要素です。でも、今のソフトウェア開発の現場は男性の独壇場です」と語っています。また、「テクノロジー業界は、急成長している分野です。テクノロジーを軽視する女性は、今に職にありつけなくなるでしょう」とも指摘します。

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現在、米国の労働人口のほぼ半数を女性が占めています。しかし、米国商務省経済統計局 (ESA) の調べによれば、5 年前に STEM 分野で働いていた女性は全体のわずか 24% でした。

ESA は、女性が STEM 関連の職業に興味を惹かれない理由として、差別と性の固定観念、共働きの親に対する柔軟性を欠いた施策、STEM に触れる機会や若い女性の憧れとなる存在の欠如などを挙げています。

しかしその一方で、女性たちは #IlookLikeAnEngineer (女性エンジニアに対する偏見をなくそう!と呼びかけるハッシュタグ・キャンペーン) などの意識向上キャンペーンで固定観念を打ち破りつつあります。メーカー・ムーブメントを盛り上げ生物を模倣した衣服を創作し、ライブ演奏を支えるテクノロジーを提供するなど、さまざまな場面で女性が活躍しています。

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また、小規模な地元商店からグローバル企業まで、多くの会社が職場の多様化に取り組んでいます。

「テクノロジーと工学は、私たちの DNA の一部であり、工学分野での労働力の多様化は、業界のイノベーションと成長の持続に不可欠です」と語るのは、インテルの多様化と一体化を率いるダニエル・ブラウンです。インテルは職場の多様化に 3 億ドルを投じ (進捗状況は「2015 年度 多様性および一体性に関するレポート」を参照してください)、女性や正当に評価されていない少数派のための労働環境を整えています。

「将来の労働力にとって、技術的資質が重要なのはもちろんですが、それと同じくらい好奇心や創造性、設計のスキルも重視されます」とブラウン。2016 年、インテルは若い女性の STEM への好奇心や関心を高めるために、一連の活動をスタートさせます。具体的には、STEM 分野のお手本となる人物に会い、仕事の機会にもつなげようという大学キャンパス訪問、設計についてアイデアを出し合うキャンプ、ソフトウェア開発者が一堂に会するハッカソンなどが計画されています。

モアランド氏は、STEM 分野に参加する女性が増えれば、より多様性に富み、世界人口構成を反映したイノベーションにつながるだろうとしています。

「残念ながら、現在こうした重要な役割を担っている女性は少数です。女性たちの声やアイデアが届くようにしたいですし、この分野で成功するために必要なスキルを提供して、次世代の女性たちの力になりたいと思っています」

Jewelbots や Cuff のようなアクセサリー型ウェアラブル・デバイス、女性によるゲーム開発イベントの Girls Make Games やティーン女性向けにプログラミングを教える Black Girls Code のような機会が増えれば、若い女性が自分の手でテクノロジーを開発し、世界を変えるチャンスも広がることでしょう。

 

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