仮想現実

仮想現実、その PC で楽しめる?

Kevin Ohannessian Author, Kill Screen

仮想現実 (以下、VR と略) を楽しむためには高性能な PC が必要です。すでに最新のコンピューターを持っている熱心なゲーマーはともかく、たまにしかゲームをやらない人やゲームを始めたばかりの人の多くは古い PC をアップグレードしなければなりません。

今日では、PC やゲーム専用機、タブレット、スマートフォンを使えば、大抵の人がエンターテインメントを楽しめるようになっています。ところが、最新の VR ヘッドセットをぜひ手に入れたいと思うなら、まずお手持ちのコンピューターが VR に対応しているかどうかを確認しなければなりません。

Oculus 社は2015 年 5 月に、同社のヘッドセット「Rift」のハードウェア要件を発表しました。それによると、アドベンチャー・ゲーム「thrilling roller coaster ride」のような VR 体験を PC で楽しむには、多くの人が新しいコンピューターを用意する必要があります。

Oculus 社のチーフ・アーキテクトであるアトマン・ビンストック氏は、ブログで最新の「Rift」の必須要件についてこう述べています。「Rift を使えば、ほとんどの人が心地よい臨場感を味わうことができるでしょう。ただし、そのためにはシステム全体が十分に機能していなければなりません」

ビンストック氏の言う「システム全体」とは、超高解像度ヘッドセットに対して高品質なビデオ出力が可能なコンピューターのことです。

Oculus 対応 3D シューティング・ゲーム「Bullet Train」

VR を体験したければ、NVIDIA GTX 970 または AMD 290 と同等以上のグラフィックス・カード、第 4 世代インテル® Core™ i5-4590 プロセッサーと同等以上のプロセッサー、8GB 以上の RAM、HDMI 1.3 互換ビデオ出力、USB 3.0 ポート x 2、Windows 7 SP1 以降のオペレーティング・システムを備えたコンピューターが必要です。

この要件を見る限り、購入してから 2 年を超えるコンピューターには、最新型の VR ゴーグルやその他の VR 装置を駆動させるだけの性能が不足していることが分かります。

簡単に言うと、1200 x 1080 ディスプレイが 2 画面あるヘッドセットに対し、それぞれ毎秒 90 フレーム (FPS) というレートでビデオ出力が行えるコンピューターが必要です。

つまり、HD 品質よりも高解像度のビデオを 90 FPS で再生しなければならないのです。

これだけのレートがあれば、標準的な 30 FPS のテレビ放送や 60 FPS の高品質ビデオゲームよりも豊かなビジュアルイメージを人間の目に届けることができます。

VR シューティング・ゲーム「Eve Valkyrie」

これほどたくさんの画素をスムーズかつ素早くヘッドセットの 2 つの画面に伝送するには、PC に十分なパワーが必要です。

CCS Insight 社のリサーチチーフを務めるベン・ウッド氏は、VR および拡張現実 (以下、AR と略) の製品販売予測に関する最新レポートで、「初めて VR を体験すると、大抵のコンシューマーは目を疑うほどの衝撃を受けます」と述べています。

ウッド氏率いるテクノロジー・アナリスト・チームは、ここ 10 年の間に登場し、世の中に最も劇的な変化をもたらすであろうテクノロジーの 1 つに、VR を挙げています。CCS Insight 社のレポートによると、VR ヘッドセットはこれまでの体験を一変させるほどの威力を持っており、2017 年には 1,200 万台の販売が見込まれます。

また、VR を楽しむ時間が増えるにつれて、最新の VR 対応デバイスを複数購入したいという需要も高まっていき、VR や AR のデバイス販売数は 2017 年には 250 万台、2018 年には 2,400 万台に達するだろうと見ています。

このように、今後さらにデバイスの販売数が伸びるとされる中で、業界のリーダーたちの間では、互いに協力し合いながら、最適なハードウェアとアクセサリーの組み合わせを分かりやすく明示しようという動きもあります。

例えば、Oculus 社は、Dell 社および Asus 社と連携し、2016 年に「Oculus 対応」ラベルを貼った PC を販売する計画です。このラベルを見れば、VR 対応の最新コンピューターが一目瞭然というわけです。

Microsoft も、PC から DirectX 12 と Windows 10 を活用して効率良く VR を体験できるように、VR 装置の開発企業と協働しています。

コンシューマーは新しい PC への投資を渋るかもしれませんが、Epic Games 社のソフトウェア・エンジニアであるニック・ホワイティング氏は、最新のハードウェア環境を整えることで、Oculus 標準に対応した VR ゲームや VR エンターテインメントを堪能できるだけでなく、それ以上のことが可能になると考えています。

「最先端のさらにその先を行こうとする領域こそが、常に最もエキサイティングなことが起こる場所なのです」とホワイティング氏。いずれも Epic Games 社のソフトウェア・エンジニアである彼とニック・ドナルドソン氏は、世界最大のコンピューター・グラフィックス・イベント SIGGRAPH 2015 で VR デモを担当した人物です。このデモでは、ゲームの開発者たちが新しい没入体験を創造する際に使う定番エンジンの 1 つ、「Unreal 4」が披露されました。

「Unreal 4」で制作した Epic Games 社の VR デモ「Showdown」は、まさにハイエンド・グラフィックスの限界を底上げするものでした。一方、Oculus 対応 3D シューティング・ゲーム「Bullet Train」のデモは、Oculus 標準のハードウェア・スペックで動作していました。

「Bullet Train で行ったレンダリング最適化の方が、効率性の点でははるかに優れています」と説明するホワイティング氏に対し、Oculus 社の創業者、パルマー・ラッキー氏はこう指摘します。「推奨ソフトウェアを使って開発するのが理想です。なぜならそれが標準とされており、ほとんどのゲームがそれによって善し悪しを判断されるからです。

しかし、多くの開発者は、高性能なハードウェアを持っている人たちに対して何らかの魅力的な追加機能を提案しています。それは、PC 業界がこれまでずっと続けてきたことの延長に過ぎません。

実際、最先端のハードウェアを持っている人にしか楽しめない品質レベルというものが常に存在するのです」

VR をどうしても体験したいというごく少数派は、ハイエンドな装置に投資する可能性が高いでしょう。しかし一方で、「Oculus 社が 2015 年 5月に発表したハードウェア要件によって、別の PC ゲーマー市場が影響を受けている」とラッキー氏は見ています。つまり、ゲームをしない、あるいはたまにしかしないユーザーたちは難しい選択を迫られているのです。

「彼らはこれまで、高性能な PC を所有しようなどと考えもしなかったような人たちです。VR は時間をかけて少しずつ一般的な PC にも浸透していくでしょう」とラッキー氏は語っています。

インテルが実現する VR 対応 PC について詳細をお知りになりたい方は、こちらをご覧ください

 

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