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e スポーツ選手、2018年 IEM 平昌大会へ準備万端

Jason Johnson Freelance writer and editor

2018年平昌オリンピック冬季競技大会が近づく中、ここ最近で最も大きな記憶を残している e スポーツ・トーナメントの 1 つが準備されています。

Intel Extreme Masters (IEM) 平昌大会への進出をかけた予選で、セバスチャン・ラトーレ選手 (ハンドルネーム: eGGz) は、予選を突破するため、まだ若いながら、自己記録最高レベルで StarCraft II をプレイしました。

18 歳のコロンビア人であるラトーレ選手は、自分の成績が向上したのは、ゲーム前の儀式になっている瞑想のやり方を変えたからだとしています。対戦前の不安な時間に、彼はデジタル音楽配信サービス Spotify でクラシック音楽のプレイリストを再生。深呼吸をし、「one」とつぶやきながら、その単語に集中するのです。

「以前は、大きな対戦の前には本当に心拍数が高くなったものです。しかし、最近は、ほかのすべてのことを忘れるほどゲームに集中できるようになりました」 (ラトーレ選手)

e スポーツ・オリンピック: トロフィーを掲げるプレーヤー

この集中力のおかげで、ラトーレ選手を含む世界最高レベルの e スポーツ選手 18 名は、韓国で開催される 2018年 IEM 平昌大会で 15 万米ドル (約1,600 万円) の賞金を懸けて戦うことになりました。賞金は大きな魅力ですが、StarCraft II プレーヤーたちは、もっと大きなものを手にしようとしています。それは e スポーツをグローバルな現象にすることです。

インテルがオリンピック大会の世界的なパートナーになったことで、トップクラスの e スポーツ選手はまさに世界中の観客を引き付けるチャンスを得たのです。2月5日 ~ 7日、2018年 IEM 平昌大会に先駆けて、ラトーレ選手らは、Blizzard Entertainment 社の StarCraft II トーナメントで対戦する予定です。インテルは、2018年平昌オリンピック冬季競技大会の公認ゲームである Ubisoft 社のアクション・スポーツ・ゲーム Steep Road to the Olympics を取り上げた別の展示を主催します。

「国際オリンピック委員会がトーナメントに関わることで、信じられないほど e スポーツの世界的認知が進みました。おそらく e スポーツ史上最大の瞬間になるでしょう」と語るショーン・クラーク氏 (ハンドルネーム: Apollo) は、イベントを組織する e スポーツ制作会社 ESL のキャスターです。

e スポーツをグローバルに

クラーク氏は、このような歴史的なイベントで e スポーツ史上重要なもう 1 つの瞬間を思い出しました。それは、2013年に、ダニー・リー選手 (ハンドルネーム: Shiphtur) が P-1A ビザ (国際的に認められた選手に付与される旅行許可証) を受け取った最初のプロゲーマーになったことです。今、IEM を 2018年平昌オリンピック冬季競技大会にリンクさせることで、e スポーツの位置付けが全く新しいレベルへと向上しつつあります。

e スポーツ解説者によると、この歴史的な瞬間に StarCraft II ほど適したゲームはないといいます。ほかのどのグループよりも、StarCraft プレーヤーは、e スポーツの運動競技らしさを具体的に示してくれるからです。

StarCraft II のプレイには持久力や、労力に加え、才能が必要で、プロになるには世界で最も厳しい e スポーツとなっています」と、e スポーツ・パーソナリティーで元 StarCraft II プレーヤーであるジェフ・ロビンソン氏は語ります。

複雑な計算を行って対戦者の手を予測するプロのポーカーのように、StarCraft プレーヤーは情報の断片と完全な直感に基づいて意思決定を行う必要があります。StarCraft II プレーヤーの指は極めて動きが速く、トッププレーヤーは 1 秒当たり最大 5 つのコマンドを入力できます。

StarCraft には、非常に多くの途方もない要素がありますが、プレーヤーは、ほかの e スポーツのどの選手よりも速く意思決定を行います」 (ロビンソン氏)

2018年平昌大会への道

IEM トーナメントでは、オリンピック冬季競技大会の精神に基づき、48 以上の国からトップレベルの StarCraft II プレーヤーを集めます。2017年11月と 12月に、約 500 名のプレーヤーが 9 地域でオンライン予選に参加。StarCraft プレーヤーのいるヨーロッパ、韓国、北米などの主要な地域から十分に代表者を選出する一方で、アフリカ、中国、南米など、e スポーツの新興地域向けにもトーナメントが用意されました。

「トーナメントの設計においては、オリンピック競技大会に倣って国際的な代表選出を行い、一体感のあるイベントにしようと考えたのです」とクラーク氏は説明します。

各地域の予選には世界中からファンが集まり、500 名のプレーヤーから 18 名が選ばれました。南米の予選では、ラトーレ選手が、ブラジルのチャンピオンで、この地域の本命であったディエゴ・シュウィマー選手 (ハンドル名: Kelazhur) と対戦。Zergling という昆虫のような歩兵の攻撃で不意をついて勝ちました。しかし、次のゲームでつまずき、対戦に破れます。敗者復活戦で巻き返しを図らなければなりませんでした。

一方、北京で開催された中国予選では、神童と呼ばれるリ・ペイナン選手 (ハンドル名: TIME) が、中国のレジェンドと呼ばれるカオ・ジニ選手 (ハンドル名: Jim) と対戦。反撃に出て打ち勝ち、決勝へと進みました。
e スポーツ・オリンピック: 頭をかかえるプレーヤー

決勝は平昌のスタジオで開催され、その様子は Olympic Channel や、オリンピック競技大会の正式な放映権を持つ放送局、Twitch によりストリーミングされます。

非常に多くの優れた選手が世界中のあらゆる地域から集まることから、全世界が見守る歴史的な対決になるだろうとクラーク氏は期待しています。

StarCraft の巨人 2 人が対決して、驚異的なスピードで頭脳戦のゲームを繰り広げるとき、それは一流の e スポーツとなるでしょう」とクラーク氏。

ラトーレ選手はどうかというと、その瞬間の重要性については考えないようにしているようです。1 日 8 時間の練習をしているとき以外、ラトーレ選手はショパンのクラシック音楽に耳を傾けてくつろぐことを好みます。週末には、ボゴタ周辺で友人と一緒に長い距離を散歩し、公園に行きます。

「私には、南米の StarCraft シーンを代表して、良い成績を残すという大きな責任があります。少しナーバスになっていますが、かなりの自信も感じています」とラトーレ選手は語っています。

 

編集者注: 2018 年 IEM 平昌大会におけるインテルの e スポーツ活動の詳細については、こちらを参照してください。
※文中に記載の金額は、日本語原稿執筆時の為替レートで計算しています。

 

 

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