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メジャーカップはもう要らない? テクノロジーで本格的なカクテルを

本格的なカクテルを作るのに、もはや計量、撹拌、シェイク、ステアといった工程は不要です。流行の兆しが見える新しいカクテル調合テクノロジーを使えば、お客様のリクエストに応じて、プレミアムカクテルでおもてなしできます。

完璧に調合されたマルガリータやミントジュレップも、ボタンを押すだけ。いよいよ未来のカクテル向けテクノロジーを祝うときが来たのです。

1 杯ずつ作れるミックス・ドリンク・マシンからスマートソムリエまで、新たな装置を使えば初心者だってカクテル作りのカリスマに変身できます。

「ここ数年、ロボットを改造したロボテンダーがクルーズ船に登場したり、さまざまなカクテルを自動的に作る自動販売機のような装置が発表されています。ハイテク機器は、一般のバーで味わえるような娯楽性や、利便性、魅力を自宅に持ち込むことができてこそ意味があると考えます」と、カクテル界の第一人者であり、世界最大級のカクテル・フェスティバルである Tales of the Cocktail の発起人、アン・チュナーマン氏は語ります。

カクテル用のキューリグマシン(コーヒー抽出マシン)

「ポッドに入れるだけ」と聞くとコーヒーの抽出を思い浮かべますが、いまやそれだけではありません。

「世界初のアプリ制御によるロボット・バーテンダー・マシン」と言われる Somabar (599 ドル (約 65,000 円)、オンラインでの先行予約) は、詰め替え可能な 7 つのポッドを備え、スマートフォンによるワイヤレス制御で、お気に入りのスピリッツや割り材 (水、炭酸水など) を追加できます。

コンピューターで材料が検出されると、300 種類以上のカクテルメニューからお勧めのドリンクレシピを提案。自動洗浄システムも搭載しているため、すぐに使え、片づけも簡単です。

「Somabar ほど熱心に働くバーテンダーはいないでしょう。どのカクテルも 10 秒以内に計量し、混ぜ、グラスに注ぎます」と語るのは、Somabar 社の共同設立者で CEO のディラン・パーセルロー氏です。

パーセルロー氏は、自宅でもレストランでも、だれもがコストをかけることなく本格派カクテルが作れるようにと Somabar を開発したのです。

このロボ・バーテンダーは、現在ロサンゼルスの一部のレストランで導入されており、2017 年後半には一般ユーザーにも販売が開始される予定です。

また、自宅でカクテルを作る場合は、Bartesian (299 ドル (約 33,000 円)、オンラインでの先行予約) もお勧め。ドリンク作りにかかる時間が短縮され、その分長く友だちと語り合うことができます。

このカクテルマシンは 1 杯ずつサーブするタイプで、マルガリータ、セックス・オン・ザ・ビーチ、コスモポリタン、ゼスト・マティーニ、アップタウン・ロックス、バーテジャン・ブリーズの 6 種類のカプセルが用意されています。

カクテルの作り方は、コーヒーを淹れるのと同じくらい簡単です。

ガラス容器にジン、ラム、ウォッカ、テキーラなど基本のスピリッツを入れたら、本物のフルーツジュース、ノンアルコール飲料、プレミアムビターズなどの入ったリサイクル可能な使い捨てカプセルを挿入するだけです。

続いてアルコール度数を選択し、「注ぐ」ボタンを押します。

すると18 秒で本格的なカクテルが完成。さらに、洗浄まで自動的に行ってくれます。

メジャーカップはもう不要

カクテル向けテクノロジーは、ミックスマシンだけではありません。

Bernooli (99 ~ 349 ドル (約 11,000 ~ 39,000 円)、オンラインでの先行予約) は、Bluetooth 対応のスマートデバイスをお酒のボトルやミキサーに取り付けて、注ぐ量を正確に計測する注ぎ口です。

ユーザーが Bernooli アプリでカクテルを選択すると、この注ぎ口の LED リングが光って、選択したカクテルを作るのに必要なボトルを示します。

作り手は注ぐだけです。この注ぎ口によって、お酒の適切な分量が自動的に測定され、注がれます。

また、ゲストの好みに合わせてアルコール度数を調整するオプションもあります。

Bernooli を使えば、素人でも数百種類に及ぶカクテルを作ることができるのです。また、アプリでは、用意されているお酒をもとに、お勧めのカクテルを提案してくれます。

ユーザーは、オリジナルレシピをアプリに追加し、世界中のミクソロジスト (混ぜるスペシャリストと呼ばれ、野菜などのあらゆる食材を使ってカクテルを作る人) と共有することもできます。

ワイン向けテクノロジー

「最適な温度の飲み物を作る」という キューリグ のコンセプトは、フランスの 10-Vins 社によって、ワイン業界にも拡がりました。

ハイテクのデカンターマシン D-Vine (997 ドル (約 11 万円)、オンラインでの先行予約) では、 1 杯ずつワインを提供します。

ユーザーは、ソムリエが選んだワインのシリンダーを購入。これには RFID テクノロジーが搭載されています。

D-Vine はボトルのチップを読み取り、最適な提供条件を決めると、

次にワインを空気になじませ、ワインを最適な温度に調整します。

適切な状態になるまでワインが注がれることはありませんが、その時間は 1 分未満です。

ワイン愛好家なら、自宅でボトルを開けるときも、適切な温度でワインを出すことに努めるでしょう。それと同じです。

Menu のワイン用華氏温度計 (14.95 ドル (約 1,600 円)) は、ボトルの周囲に巻くと、瞬時に温度を計測します。

Kikkerland のワインボトル温度計 (8 ドル (約 880 円)) は、ワインの品種に応じて最適な温度を推奨します。

自宅でもクラシックなカクテルを簡単に作ることができるカクテルマシン、Bartesian

科学技術を広く扱う米国の月刊誌「Popular Science」によると、酸素はほとんどのワインの敵であり、開栓後のワインは最終的に酢に変化するそうです。

しかし、Coravin Model Two (299.95 ドル (約 33,000 円)) なら、コルクを抜かずにワインを飲むことができるため、ワインを 1 杯だけ注ぎたいときに便利です。
このデバイスをワインボトルに固定し、細い針をコルクに挿入することで、ワインが流れ出るようになります。
アルゴンガスの圧力により、再びコルクを塞ぎ、酸化を防ぐこともできます。

一方、多くのワイン愛好家が経験する頭痛、鬱血、皮膚潮紅など、ワインによる不快な反応を防ぐテクノロジーもあります。

PureWine 社の The Wand (24.99 ドル (約 2,800 円)) をワイングラスに入れて 3 分以上かき回すと、ワインによる不快な症状を引き起こす亜硫酸塩とヒスタミンが吸収されます。

新しい醸造マイスター

PicoBrew Pico (799 ドル (約88,000 円)) を使えば、自宅でのビール醸造の複雑さを軽減できます。

PicoPaks と呼ばれる材料キットには、必要な穀物とホップが含まれており、世界各地の醸造所のレシピからクラフトビールを再現できます。すべてボタンを押すだけです。
2 時間の醸造サイクルが終了したら、樽でビールを 1 週間醸造。最後に炭酸を追加して乾杯です。

Pico のフリースタイル・プログラムを使用すれば、独自の調合を編み出すこともできます。

「いずれも素晴らしいイノベーションですが、まだ無限の可能性をテストし始めたばかりです」と、カクテルの専門家であるチュナーマン氏。
カクテル向けテクノロジーが進化するにつれ、新進のミクソロジストや忙しいパーティーのホストが利用できる方法はどんどん増えるでしょう。

未来に乾杯。

 

※文中に記載の金額は、日本語原稿執筆時の為替レートで計算しています。

 

 

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