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X ゲームはインテル® Curie™ モジュールでおもしろくなる!

Deb Miller Landau iQ Managing Editor

1985 年以来、ESPN が主催する X ゲームは、臨場感あふれるイベント映像をお届けしてきました。 非常にテクニカルで先進的なウィンタースポーツで全世界を魅了しながら、テクノロジーを活用して世界規模で観戦体験を提供してきたのです。

さらに、ラスベガスで開催された 2016 年国際コンシューマー・エレクトロニクス・ショー (CES) では、インテルが X ゲームのパートナーシップを発表。コロラド州アスペンの X ゲーム冬季大会を皮切りに、X ゲームにおけるパワフルで新しいテクノロジーの本格的活用が始まりました。

メンズ・スノーボード・スロープスタイルとメンズ・スノーボード・ビッグ・エアー (いずれもスノーボード競技の種目の 1 つ) に出場する選手は、インテル® Curie™ モジュールをボードに装着して競技に挑みます。 インテル® Curie™ モジュールは、ボタンサイズの低電力デバイスで、選手、放送局、視聴者にかつてない膨大なデータをリアルタイムに提供します。

X ゲームのバイス・プレジデントを務めるティム・リード氏は ESPN.com で、「私たちは長年、選手たちが繰り出す技を分析して分かりやすく紹介しようと取り組んできました。選手は目にも止まらぬ速さで何回転もスピンします。こうした動きをグラフィック上でリアルタイムに分析することで、アナウンサーやファン、自宅で観戦している視聴者は、技をもっと簡単に理解できるようになります」と語っています。

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インテルのスマート・デバイス・イノベーション・チームの新しいコンセプト・エンジニアであるタイラー・フェターズは、アスペンでテクノロジーの実力をいかんなく発揮させるために、チーム一丸となって数カ月にわたり作業を進めてきました。

彼の説明によれば、選手たちは各々、「ガレージ」と呼ばれる GoPro マウントのようなものを自分のスノーボードに両面テープで固定します。ガレージの中にあるのは、インテル® Curie™ モジュールと統合された「パック」です。

消しゴムほどの小さなモジュールには、加速度計やジャイロスコープ、コンパス、気圧計、GPS など、複数のセンサーが搭載されており、センサーから取得したデータを使って、選手、放送局、ライブ視聴者、さらには ESPN または ABC 放送にチャンネルを合わせたすべての人に指標や情報を提供します。

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このモジュールと統合されたパックをスノーボードに装着すると、速度、ジャンプの高さ、滞空時間、回転やフリップの回数まで、あらゆる情報をリアルタイムで取得できる仕組みです。これらの情報が選手にとって貴重であるのはもちろんですが、ファンもまた、G や着地の衝撃といったエキサイティングなデータを測定できるようになります。

「X ゲームとの共同作業で課題となったのが、とにかく規模が大きいということです」とフェターズ。ジャンプのスケールが大きい上に、コース上の雪の壁が巨大なため、必然的にデータを送信しにくくなります。

そこで、膨大な量のデータを送受信するために、周辺の木やトラック、メディア・プラットフォームなど、コース上のあらゆる場所に複数の受信機を設置しました。

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また、雪中の作業ならではの課題もあります。

「一般的に、電子機器は水分を嫌います。本格的に冷え込むと、バッテリーは 50% の性能しか発揮しなくなり、コンピューターも動作しなくなります。こうした極限状態にも耐えられるシステムを設計、構築しなければなりません」とフェターズは説明します。

選手にとって、データから得られる情報は全く新しい要素です。

フェターズは、ジャンプの高さや飛距離、着地の衝撃を選手に正確に伝えられることのメリットは非常に大きいとして、「選手たちはこうした情報が得られること自体に興奮しています。これまで全く見たこともない情報ですからね。彼らは自分の技を正確に把握するためのリアルなデータを初めて手にしたのです」と語ります。

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2015 年の金メダリストであるマーク・マクモリス氏は、インテル® Curie™ モジュールの導入について、スノーボード・スポーツと観客の距離をさらに縮める素晴らしいアイデアだと歓迎しています。

自宅で観戦する一般の人は、このスポーツのテクニカルな側面を知りませんが、データをリアルタイムで確認できれば、あらゆるジャンプや技の微妙な違いを見分けられるようになるのです。

「インテルのテクノロジーは本当に素晴らしいですね。わずか 1 インチ (2.54cm) 四方の小さなコンピューターをスノーボードに装着するだけで、自分のあらゆる動きを記録して伝えてくれます。バックフリップ、フロントフリップ、720、コーク、360、180 に関するデータを読み取ることができました」とマクモリス氏。

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2015 年の銀メダリストであるノルウェーのステール・サンドベック氏は、新たなテクノロジーの導入により、観客の体験がさらに素晴らしいものになるだけでなく、競技レベルも新たな次元に移行するだろうと予想しています。

「技の繰り出し方は選手によって違います。だからこそ見ていておもしろいのです。マークのトリプルコークと僕のトリプルコークを見比べてみれば分かりますよ」(サンドバック氏)

フェターズは、X ゲームのスノーボード競技にテクノロジーを導入することで、ボタンサイズのインテル® Curie™ モジュールを別のスポーツシーンで活用する可能性も広がるだろうと見ています。

「テクノロジーは無敵です」とサンドバック氏。すべてはこの一言に尽きるのかもしれません。

 

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