サイエンス

タイムラプスが捉えた火星探査車「オポチュニティー」の驚異的映像

米航空宇宙局 (NASA) の火星探査車「オポチュニティー」は、火星の地表 26 マイルを 11 年かけて走行。その様子をタイムラプス (微速度撮影) で捉えた映像が公開されています。

NASA が火星に人類を送るプロジェクトに取り組み続けていることは、この赤い惑星を自宅でのんびり眺める方がいいと考える人にとって朗報です。 NASA は 7 月 13 日、オポチュニティーを捉えた 8 分間のタイムラプス映像を公開しました。

オポチュニティーは 2004 年 1 月から 2015 年 4 月にかけて、最初の着陸地点から 26.2 マイル (約 42.1558 km) を走破。 90 日しか稼動しない設計だったにしては、かなりの好成績でしょう。

「地球以外の惑星でマラソンを完走!」 マイク・デリマンは、映像が公開されるやいなや、自分の Facebook アカウントでそうコメントしました。

オポチュニティーやその他の宇宙船を制御するスマートデバイス向けソフトウェアを開発したのはインテルの子会社 Wind River です。同社のシニア・テクニカル・スタッフであるデリマンは、このプロジェクトにどれだけの労力が費やされたかを身をもって知っています。

Wind River のスマートデバイス向けソフトウェアは VxWorks と呼ばれ、オポチュニティー以外の太陽系探査でも導入実績があります。2012 年、このリアルタイム OS は、飛行管理やデータ収集などを通じて探査車「キュリオシティー」を支援しました。

マーズ・サイエンス・ラボラトリーの飛行チームがキュリオシティーを火星に送ることを計画した際、VxWorks はこの難題に大きく貢献したのです。 キュリオシティーには大きな使命があります。

それは、次の 4 つの試みを支援する仕事です。

  1. 火星にかつて生命が存在したかどうかを確認する。
  2. 火星の気候の特徴を明らかにする。
  3. 火星の地質の特徴を明らかにする。
  4. 人類による探査に備える。

しかも、火星は常に 3,600 万マイル~2 億 5,000 万マイル (約 5,792 万 km~4 億 225 万 km) 離れているため、無線信号をキュリオシティーが受け取るまで最大 22 分かかります。したがって、NASA の職員はキュリオシティーの着陸の様子が全く分からず、無事に着陸したことを確認できるまで、やきもきしながら 14 分間も待たなければなりませんでした。

NASA は、着陸がいかに不確実な要素に満ちているかを描いた予告編まで作成しています。

VxWorks は、オポチュニティーでも同様に“いい仕事”をしてみせました。

埃っぽい火星上でオポチュニティーを制御し、落下速度を 13,000 mph から 2 mph (約 20,917 km/h から 3.2 km/h) まで下げることで着陸の成功を支援。さらに、1 秒ごとに多数の判断を下しつつ写真撮影を行い、崖や峡谷などの危険な地形を探索しなければならなかったのです。

VxWorks が極めて効率のよい 2 メガバイトの OS であることを考えると、より感慨深いものがあります。 VxWorks は地上でも、自動車のアンチロック・ブレーキ・システム (ABS) から、WWW を介してデータを転送する通信スイッチにまで組み込まれ、あらゆるものを制御しています。

オポチュニティーが砂嵐やクレーターの縁を捉えていないことが分かったときは、VxWorks がオポチュニティー本来の任務を支援。崖を避けながら水の痕跡を探し出すといった興味深い発見をしました。

オポチュニティーの探査記録の詳細については、以下のタイムラプス映像全編をご覧ください。

ウォールデン・キルシュおよび PSFK による追加レポート。

 

 

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