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ビビッド・シドニー注目の 10 イベント

Deb Miller Landau iQ Managing Editor

23 日間にわたり、かつてない規模で開催されたオーストラリアの祭典、ビビッド・シドニー。テーマは、光、音楽、刺激的なアイデアです。

2015 年のビビッド・シドニーには、約 170 万人が来場しましたが、8 回目となる今年は、さらに多くの来場者が見込まれていました。5 月 27 日から 6 月 18 日までの会期中、テクノロジー、大規模な光の演出、新たな音楽コラボレーションがジャンルを越えて融合し、壮大なショーを繰り広げました。

イベント・クリエイティブ・ディレクターのイグナティウス・ジョーンズ氏はこう語っています。

「ビビッド・シドニーは、室内の壁に飾られた芸術ではなく、文字どおりストリート上で上演される芸術を楽しむ祭典です。苛酷な屋外環境にも耐えられるように感動的な光の演出を作り上げる作業は複雑さを極めます。その苦労は並大抵のものではありません。アーティストたちは作業に没頭し、ビジョンを実現するための新しいテクノロジーを生み出しています」

ここでは、今年のビビッド・シドニーで開催された注目のイベントをご紹介しましょう。

Lighting of the Sails (ライティングオブセイルズ)

Lighting of the Sails は、ビビッド・シドニー恒例の最も壮大なイベントです。今年は、シドニー・オペラハウスの白い帆が、プロジェクション・マッピングにより、オーストラリア先住民アートのアニメーション・キャンバスに変貌しました。異なる部族をルーツとする 6 人のアーティストが、オーストラリア先住民のスピリチュアルで文化的な歴史を現代風に表現した「ソングライン」(先住民アボリジニの間に伝わる道) を制作。彼らの歴史を織り混ぜたビジュアル・タペストリーを作り上げました。

Drone 100 (ドローン 100)

LED を搭載した 100 機のドローンがシドニーハーバーから離陸。シドニー・ユース・オーケストラの音楽に合わせてさまざまなフォーメーションで飛行し、光のパターンを描き出しました。一般の人々の前で初公開されることになった今回は、4 人のパイロットがインテル® プロセッサー搭載ノートブック PC を使って、無人航空機 (UAV) を 1 人 25 機ずつ操縦しました。

「ドローン 100 の公式デビューの舞台としてシドニーを選んだのは、100 機のドローンをシドニー・オペラハウスの近くで飛ばすことで、インパクトのある美しいビジュアルを演出ができると考えたからです」とインテル UAV プロダクト・マネージャーのナタリー・チューンは説明します。

実は、ドローン 100 の飛行はこれが 3 回目です。 1 回目は昨年ドイツ・ハンブルグ郊外で行われ、ギネスブックに登録されました。カリフォルニア州パームスプリングスで行われた2 回目は、米国の規制を無事クリアして飛行を成功させました。

今回のシドニーでは、技術面でも規制面でも大きな課題が山積みでした。ドローンを水上で飛ばすのも初めてなら (電子機器にとって水は大敵)、一般の人々に公開するのも初めて。さらに、シドニー・オペラハウスという有名なランドマークの近くで飛ばすのも初めての試みだったのです。

インテルのパーセプチュアル・コンピューティング部門で無人飛行システムのジェネラル・マネージャーを務めるアニル・ナンドゥリはこう説明します。

「ドローンは未来の重要なコンピューティング・プラットフォームとして急速に発展しています。ドローン 100 は、新しいテクノロジーを使ってこれまでにない体験を作り出すことの意味を実証する良い機会です。ドローン 100 は、見る人すべての興味をかき立てます。この体験を通じて、私たちはビビッド・シドニーの来場者たちの想像力を刺激し、ドローン・テクノロジーの未来の可能性に光を当てたいと考えています」

UAV は、さまざまな業界で使用されていますが、これまで美しさを追求した用途はほとんどありませんでした。

「UAV は点検や航空写真、偵察目的で使用されることがほとんどです。ドローンは風車や電話回線の危険な点検業務で大いに役立っていますが、私たちはもっと楽しく、エキサイティングな用途にも活用できると考えているのです」とチューンは期待を寄せています。

Sound Cells (サウンド)

シドニー・オペラハウスのステージには、オーストラリアの大人気アーティスト Ta-Ku 氏が登場。インテルがサポートした Sound Cells のおかげで、ライブ会場に足を運べない人も圧巻のステージを体感できました。

リサイクルのウォーターボトルを使って 3D プリンターで造形された幾何学的なツリー形状のキャノピーに、シドニー・オペラハウス内にあるインテル・ブロードキャスト・スタジオとつないだスピーカーを設置。スピーカーから流れるクリアなサウンドに合わせて、内部に並べられた大量の LED がめくるめく光のパターンを描き出し、Ta-Ku 氏をはじめとするアーティストたちとのダイナミックな光の競演が繰り広げられました。

Eyes on the Harbour (アイズオンハーバ)

インテルが手がけた世界初のインスタレーション (展示空間も含めて作品とんみなす手法)、Eyes on the Harbour では、来場者がショーの主役になりました。インテル® RealSense™ テクノロジーを駆使して来場者の顔を 3D で撮影。その顔を高さ 25m のウォータースクリーンに 30 分ごとに投影したのです。

具体的な手順はこうです。まず、インテルのブースを訪れた人々の顔をインテル® RealSense™ カメラでスキャンします。来場者がワイルドな背景や無加工の画像などを選択すると、完成した顔の画像がハーバーに投影されます。画像は来場記念として電子メールで受け取ることができるほか、#IntelatVivid ハッシュタグを付けてソーシャルメディアで共有することもできます。

「インテルは来場者向けの催しを毎年進化させています。今年も Eyes on the Harbour で、誰も想像したことがないような体験を実現。アート・テクノロジーを駆使して来場者を魅了し、創造力の限界を押し上げました」と、インテル・オーストラリアで国内マーケティング・ディレクターを務めるアンナ・トーレスは振り返ります。

Be the Light for the Wild (ビーライトフォーワイル)

今回ビビッド・シドニーに新たに加わったイベントが、タロンガ動物園で開催された Be the Light for the Wild です。園内の公共エリアにライティング効果を施した巨大な動物の彫刻を設置。アジアゾウ、スマトラトラ、カモノハシ、珍しいカエルやウミガメなど、オーストラリアとスマトラの絶滅危惧種 10 種をフィーチャーした彫刻には、可動パーツと音響効果が組み込まれていました。また園内では、その他の動物をかたどったランタンが、オーストラリアの子供たちが作った数千の小さなランタンとともに夜空を彩りました。

「このインパクトのあるオブジェが野生動物の保護活動に向けて具体的に行動するきっかけになればと考えています」とタロンガ動物園のディレクター、キャメロン・ケール氏が地元のレポーターに語っているように、「野生動物のための光になろう」という意味合いを込めたこのイベントには、動物園の開園 100 周年を祝うとともに、絶滅危惧種の保護を訴える狙いがありました。イベント期間中の入園料の収益はこうした保護活動に充てられることになっています。

Garden of Light (ガーデンオブライ)

200 周年を迎えるシドニー・ロイヤル・ボタニック・ガーデン (王立植物園) は、Garden of Light を開催。木々を照明で演出し、低木に点滅する光を当て、花々を光で彩りました。

また、数万個の LED 電球が鮮やかに照らす長さ 70m の光のトンネル Cathedral of Light (光の大聖堂) は、中に入ると、歴史ある教会で見られるような伝統的なアーチ窓の空間が目の前に広がります。

内側と外側から鑑賞できるように設計された Cathedral of Light は、カップルにお勧めの撮影ポイント。明るい光が 1 つの形を浮かび上がらせ、さらにその周囲を光で縁取ることで柔らかい光を放っていました。

Electric Jellyfish (エレクトリッククラ)

シドニー博物館のドーム状のインスタレーション、Electric Jellyfish は、さまざまな感覚を刺激する体験を提供。

ゼリー状のクラゲの球体に入ったような気分になれるこのイベント。来場者は、ドーム内の光のリングをつかんだり、弾ませたり、揺らしたりすることで、自分だけの光と音のショーを作り上げることができます。来場者自身が操作することで、光と音がドームの内側と外側ではじける仕組みです。また、来場者が互いに協力し合うことで、ドームの表面を漂うクラゲの新種を作ることもできます。こうした革新的なテクノロジーによる多方向サウンドと音楽、透明感、深さ、ディテールが来場者を魅了していました。

Tree Hugger (ツリーハガー)

17 歳のアーティスト、キーラン・フレーム氏は、ビビッド・シドニーに参加した最年少のアーティストの 1 人です。彼が制作した Tree Hugger は、来場者がハグするたびに光を放ち、独自の音や光のパターンを生み出す木です。

この音と視覚を利用した作品は、来場者ごとのハグに応じて光や音のパターンを変えます。軽くハグすると、ゆったりと光りながら水の流れる音が聞こえ、全身を使って情熱的にハグすると、エキサイティングに光が点滅し、心臓の速い鼓動が聞こえるといった具合です。

インテル® Edison テクノロジーを駆使したこのインスタレーションは、一風変わった形のソフトウェアとハードウェアの競演でした。LED ストリップライト (樋(とい)型の箱の中にLED電球を一列に取り付けた照明) 上のピクセル一つひとつをコンピューターが個別に制御し、異なる光のパターンと波動が割り当てられます。こうして、ハグするたびに全く異なるパターンの光と音を生み出していました。

I Love You

全く新しい愛の表現方法を提案した I Love You は、屋上、あるいはサーキユラー・キー (シドニー観光の拠点となる埠頭) の中央にある台などから互いに永遠の愛を叫び合うきっかけを与えてくれました。

ハート型のラブメーターの前に立ったカップルが「I love you」と力の限り叫ぶと、愛の力が強いほど大きなハートがより多く点灯。ハートができるだけ多くの愛と光で満たされるたびに、見ている人も幸せな気分になるというイベントでした。

 

編集者より:この驚きの新体験シリーズでは、コンピューター・テクノロジーの活用による素晴らしい体験をご紹介していきます。コンピューター・テクノロジーが、科学、メーカー・ムーブメント、ファッション、スポーツ、エンターテインメントなどに新たな体験や発見をもたらすストーリーをお楽しみください。これらのストーリーを支えるテクノロジーは、驚きの新体験で詳しくご覧いただけます。

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